「がん」患者数 初の都道府県別の推計値を公表[2015/03/26 11:51]

 日本人の死因として最も多い「がん」。がんと診断された患者の割合の都道府県別の推計値が初めて公表されました。例えば、男女ともに死因の上位にある「胃がん」は、地域ごとの特徴が顕著に表れていて、日本海側の県で平均よりも高い傾向を示しているのが分かります。

 国立がん研究センターによりますと、2011年に新たにがんと診断された患者の推計数は全国で約85万1000人でした。部位別では、男性が胃がん、前立腺がん、肺がんの順で多く、女性は乳がん、大腸がん、胃がんの順でした。また、集計の精度が向上したことなどから、今回、初めて都道府県別の傾向を明らかにしました。胃がん患者の割合は、男女ともに日本海側が高い傾向にあり、「食塩の摂取量といった食生活などが影響している可能性がある」ということです。肺がんでは、男性が北海道や青森県、近畿圏で死亡率が高く、喫煙率の高さが関係している可能性があるとしています。一方で、女性の乳がんや子宮がんには、はっきりとした偏りは見られませんでした。国立がん研究センターは「地域ごとの調査結果をがんの早期発見や治療につなげてほしい」としています。

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