拉致問題 外務大臣、北朝鮮外相に直接働きかけへ[2015/07/31 15:00]

 北朝鮮による拉致被害者らの再調査を巡り、来月の国際会議の際に岸田外務大臣が北朝鮮の外相に直接、早期の報告を働き掛けることになりました。

 安倍総理大臣:「一日も早いすべての拉致被害者の帰国を強く求めるため、近いうちに岸田外務大臣から先方の外務大臣に対して直接、働き掛けを行わせたいと考えています」
 拉致問題への対策を議論する政府と超党派による拉致議連などの会議では、再調査が始まって1年経っても北朝鮮からの報告がない現状を受け、解除した制裁を復活させるべきだという意見が出されました。また、再調査に関する去年5月の日朝合意自体を破棄するなど、北朝鮮に対する圧力を強めるべきだという声も出ました。ただ、政府は北朝鮮との対話を継続する方針で、来週、マレーシアで行われるASEAN(東南アジア諸国連合)関連会議の際に岸田大臣が北朝鮮の李洙ヨン外相に対し、早期に調査結果を報告するよう直接、働き掛ける見通しです。当初、日本政府は局長級協議を模索していましたが、外相レベルに格上げされる方向です。安倍総理は「拉致問題を解決しなければ北朝鮮がその未来を描くことは困難であるとの認識を、北朝鮮の最高指導者に持たせることだ」と金正恩第1書記に日本の姿勢が伝わるよう働き掛けを強める考えを強調しました。

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