「労働者を守る」トランプ氏 “異例”の感謝ツアー[2016/12/02 11:47]

 アメリカのトランプ次期大統領は、大統領選挙の勝利を祝う異例の感謝集会を全米ツアーでスタートさせ、最大の勝因となった激戦州のオハイオを訪れました。

 (山下達也記者報告)
 トランプ氏は大歓声で迎えられましたが、オハイオなど工業地帯で勝ったことが今回の大統領選の肝だったということを意識して、アメリカの雇用を守ると何度も繰り返しました。
 トランプ次期大統領:「我々は忘れ去られてしまっているアメリカ人の労働者を守る。我々が分断されてしまったのは、政府が労働者の利益の保護に失敗したからだ」
 トランプ氏はまず、アメリカの結束を呼び掛けました。そして、労働者を守ると強調し、隣のインディアナ州の空調メーカーに圧力を掛け、工場の移転をやめさせて1000人以上の雇用を確保したとアピールしました。また、オバマケアの廃止や減税の実施、テロや「イスラム国」壊滅を並べて、焦点の国防長官には“狂犬”という異名を持つ元海兵隊のマティス氏を起用するとサプライズ発表のリップサービスも行いました。ただ、アメリカメディアは発言の事実関係をチェックし、データなど、相変わらず嘘が多いと指摘しています。飛ぶ鳥を落とす勢いのトランプ氏ですが、会場の外では支持者と反トランプデモで小競り合いが起きるなど、トランプ氏の差別的発言が生み出したアメリカの亀裂はまだまだ尾を引いています。

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