米・ワシントン州の核施設でトンネルの一部が崩落[2017/05/10 14:46]

 アメリカ西部ワシントン州にある放射性廃棄物を貯蔵する核施設内でトンネルの一部が崩落し、従業員ら5000人近くが避難しました。

 ワシントン州ハンフォードの核施設で9日朝、定期検査中のスタッフがトンネルの屋根が一部、崩落しているのを発見しました。トンネルは工場から地下の貯蔵施設に放射性廃棄物を運搬するためのもので、屋根の部分が約7メートルにわたって崩れていたということです。当時、トンネル内に従業員はいませんでしたが、敷地内で働いていた5000人近くのスタッフが緊急避難しました。現地メディアによりますと、トンネルの付近で行われていた道路工事の振動が原因とみられていて、地盤沈下による放射性物質の漏洩(ろうえい)が懸念されています。エネルギー省は「放射性物質の漏洩は一切、確認されていない」「状況は極めて安定している」と発表しました。この施設はかつて核兵器に使用するプルトニウムを製造していて、太平洋戦争中、長崎に投下された原爆にも使用されました。

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