年明け改憲議論加速か 民進党“消滅”計画とは…[2017/12/08 17:14]

 今年、国会では色々なことがありました。政権選択の年となったわけですが、そんな国会も事実上、8日が最後の日となります。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 (Q.安倍総理大臣は2020年に新しい憲法を施行すると発言しているが、来年から動き出す?)
 安倍総理はそもそも攻撃型のプレースタイルということで、来年早々から攻め続けられるかどうかが鍵になります。今、自民党で浮上している改憲のスケジュールですが、来年の通常国会で発議、そして来年中に国民投票。あるいは再来年の通常国会で発議をしたうえで、再来年夏の参議院選挙と同時に国民投票といった案が浮上しています。ただ、安倍総理はここまでスムーズにいくとは思っていなくて、最近はスケジュールありきではないという発言をしています。
 (Q.2020年には新しい憲法を施行したいという発言を修正したのはなぜ?)
 国民投票に向けては、安倍総理は高い支持をキープしておきたいところですが、再来年夏の参院選、官邸側はここに向けて野党が背水の陣で総攻撃を仕掛けてくるとみています。例えば今年の森友・加計国会のような状況になれば国民の心が離れかねない。また、野党と与党が落ち着いて憲法の議論をする環境が整わないといったことが起こり得ます。
 (Q.安倍総理は打つ手がある?)
 安倍総理は来年以降、自ら得点を重ねるために攻め続けるしかないということになります。そういうわけで2018年が何よりも重要だということになります。
 (政治部・白川昌見記者報告)
 (Q.野党は一枚岩で立ち向かっていける?)
 現状ではなかなか厳しいと言わざるを得ません。憲法一つとっても、自衛隊を書き込むことに比較的理解を見せている希望の党、解散権の制約など権力を縛る項目から優先するべきだという立憲民主党では全くスタンスが違います。ただ、一枚岩でなければならないという思いは各党に共通しています。希望の党の玉木代表は8日、「野党がばらばらでは、結局、政府・与党の思うつぼだ」と話しています。
 (Q.打つ手はある?)
 今、浮上しているのが民進党「消滅」計画です。参議院議員と民進党は残っていますが、「無所属の会」という会派を作っている衆議院議員で構成されているという非常に異例な状態です。そこに国民の期待が集まっていないので、ある関係者は「民進党を焼き払うしかない」と、焼け野原にして何もないところから新しい新党を作りたい、つまり民進党を解党して新しい新党を作ろうという構想です。
 (Q.その計画はいつごろを予定している?)
 早ければ年内、つまり今月中にということもあるのですが、国民の期待は集まらないのではないかという見方も出ています。8日に民進党の両院議員総会が行われましたが、蓮舫元代表が「解党なんてありえない」と猛反発しています。解党なのか分党なのか、名前を変更するのか、新党がまたできるのか、色々な思惑はありますが、なかなか野党再編の道筋は見えてきていないという現状になっています。

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