福島原発控訴審 東京高裁裁判官が現地視察[2019/06/24 21:32]

 福島第一原発事故で福島県から千葉県に避難した住民らが国と東京電力を訴えている裁判の控訴審で、東京高裁の裁判官らが福島県浪江町などを視察しました。

 原発事故で福島県から千葉県に避難した住民らは、約28億円の損害賠償を求めて国と東電を提訴していました。千葉地裁は2017年9月に東電に対して住民42人に合計約3億7600万円の賠償を命じる一方で、国の責任は認めない判決を言い渡していました。その後、住民側と東電側の双方が東京高裁に控訴していました。24日、東京高裁の裁判官らが浪江町や福島県飯舘村を訪れて現場を視察する現地進行協議が行われました。現地進行協議では、裁判官らが飯舘村にある除染廃棄物の仮置き場や浪江町の帰還困難区域などを視察しました。現地進行協議の後、報道陣の取材に応じた原告の瀬尾誠さんは「現地を見たうえで原発の被害のことを考えてもらうことがかなった」「被災地の状況をしっかりと頭に入れて考えてほしい」と話しました。

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