終盤国会 野党議員からは不満 与党からは強気の声[2019/06/25 21:08]

 25日は国会の終盤戦、最後のヤマ場を迎えました。午後から内閣不信任決議案の採決が行われ、与党の反対多数で否決されました。国会から報告です。

 (政治部・中丸徹記者報告)
 (Q.内閣不信任案は否決され、議場から出てきた野党議員からはどんな声が上がっているか?)
 不信任案が否決されることは織り込み済みですが、去年、3時間近く演説をした立憲民主党・枝野代表の趣旨説明が1時間近くで終わり、「迫力が足りない」という不満の声もありました。そもそも国会を通じて野党第1党の立憲民主党・枝野代表の守勢に対し、他の野党議員や指示組織の連合からは「選挙を控えても政権を倒しに行く気概を見せない」として、不満を示す意見がありました。細かく割れた野党の足並みをそろえることにエネルギーを多くさかれていて、統計不正問題、そして老後2000万円問題、こうした問題で与党に対して十分な追及の力を出せなかったというのがこの国会の印象です。

 (政治部・大石真依子記者報告)
 (Q.最新のANNの世論調査では内閣支持率が3.9ポイント下がっているが、この数字に関しては与党議員はどんなふうに見ているのか?)
 自民党内からは「思っていたより支持率が下がらなかった」「大勢に影響はない」など強気の声が上がっています。「老後に2000万円が不足する」とした金融庁の報告書を麻生財務大臣が「受け取らない」としたことに対して与党内からは当初、「対応がまずかったのではないか」と危惧する声が多くありました。しかし、野党との応酬を経て「説明すればするほど理解を得られる」との声が強まり、先週の党首討論でも「総理がうまく説明できた」と評価するなど与党内の雰囲気は変わってきました。また、内閣不信任案が否決されましたが、ある与党幹部は「あっさりした会期末だ。緊迫感もなかった」と意に介していません。とはいえ、老後2000万円問題がくすぶったまま参議院選挙に突入することは確かで、与党側としては丁寧な説明を繰り返すことで国民の不安を払拭したい考えです。

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