ダムを事前に放流“縦割り除去”洪水対策を見直し[2020/08/12 18:11]

 台風シーズンを前に菅官房長官が洪水対策の見直しです。

 菅官房長官:「昨年の台風19号をきっかけとして、まさに縦割りの弊害を除去し、こうしたダムの水量を洪水対策に使えるよう見直しを行いました」
 菅長官が訪れたのは、利根川上流にある水力発電用の須田貝ダムです。台風による洪水被害が相次ぐなか、省庁の縦割り行政の弊害もあり、全国で6割にあたる発電や農業用のダムが洪水対策に使われていませんでした。政府はこれらのダムを活用することにしました。大雨に備えてダムの水を事前に放流して許容量を増やすことで、全国で現在の倍の雨量に耐えることが可能になる見通しです。ただ、今年7月に日本列島を襲った「線状降水帯」は台風に比べて予測が難しく、九州では事前放流がほとんどできなかったことから、予測の精度をいかに高められるのかが鍵となります。
 菅官房長官:「今後、AI(人工知能)を含めた技術開発によって精度を高めていきたい。その方向で検討している」

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