国連 NPT再検討会議「核先制不使用」求める素案 採択に向け議論[2022/08/15 11:15]

 国連で開催しているNPT=核拡散防止条約の再検討会議は、核保有国に対して「核の先制不使用」の政策を求めることなどを盛り込んだ素案をまとめました。

 1日から開かれているNPT再検討会議は、4週間にわたり議論を続け、その後、各国が合意を目指す「最終文書」をまとめます。

 具体的には3つの委員会に分かれていて、「核軍縮」を議論する第1委員会が示した、最終文書の素案では、核保有国に対して「核の先制不使用」の政策をとるよう求めています。

 また、非保有国への核攻撃や脅しをしないと約束したうえで、法的に保障するための交渉を速やかに始めることなども促しています。

 今後は、「核不拡散」を議論する第2委員会と「原子力の平和利用」を議論する第3委員会の素案と一本化し、最終日の採択に向け、交渉を本格化させます。

 ただ、核保有国と非保有国との溝や、ウクライナ情勢を巡る各国の意見の対立を受けて、交渉は難航することが予想されます。

 今後、採択に向け、各国がどこまで歩み寄れるかが焦点となります。

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